老朽化による部品の劣化。強風をきっかけに、部品が破損して扉が外れてしまいました。
RC造の建物に取り付けられた1枚3m×1mほどの両開きスチールドアで、すでに40年以上使用していました。
しかし、いざ新しいドアに交換をしようにも、問題点がいくつかあります。
①サイズが大きすぎて特注でも新規制作が難しい事
②ドア上部のひさしが邪魔になり、クレーンでのつり上げ作業ができない事(=人力作業)
③作り替えるとすると高額になること(当時150~200万円見込み)
これらの問題点とドアの状態を考慮して、部品交換で対応する方がよさそうと判断。
人力作業では難易度が高いので工事計画に悩みましたが・・・5人がかりでやっと扉を外して各部品を交換。
ヒューズ付きドアクローザー(防火戸仕様)
防火戸では通常開けっ放しにしないのでヒューズがないものが一般的ですが、このドアの使用用途上、開けたままにする場面も必要なので、ヒューズ付き仕様です。
フランス落とし
ロット棒はドアの高さがある分、現地で溶接して加工。
面付けタイプのロット棒(補助用)もドア高さがある分、長いものを特注。
フランス落とし受け金具
ピボットヒンジは取り外し後にビスピッチを変更して取付しました。
ピボットヒンジ交換後
ピボットヒンジ溶接後
今回の扉の脱落の問題箇所なので、ビス止めに加えて、溶接を行いました。
最後に錆止めを塗って完了です。
交換後はやはり5人がかりで慎重に扉を建て込みます。
重量的には問題がなくても、何しろ高さがあるドアなので、万が一バランスを崩しては人力での制御が利かずアッという間に倒れてしまいます。工事は仕上がりだけでなく、安全に遂行する管理力や計画力も大切な事。施工管理上、勘と気合と度胸と言われるKKDだけではだめで、物理的に安全に遂行できる計画でなければいけません。
無事、大掛かりなスチールドアの修理を終えて延命措置となりました。藤田サッシ販工では適切な資格・管理のもと、官公庁などの工事にも対応することが可能です。
難しい工事も、まずはお問い合わせください^^
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