ガラス付きドアのリフォームをお任せいただきました。
古くなってくると、建物のゆがみによって、ドアも開け閉めしにくくなってしまいます。
多少のズレであれば蝶番の調整で何とかなる場合もあります。
今回は調整では改善できないほどで、扉の痛みもあることから、古い枠もドアも外して、新しい枠と扉を取付する方法がベストという判断になりました。
リフォーム前のドアは力を入れて閉めても、左下が浮いたようになっていて、ピッタリ閉まりません。
外壁はすでに他社様でリフォーム済みとのことで難易度高めです…
なぜかというと、ドアの枠は外壁の中に埋まっています。きれいになった外壁をなるべく傷つけずに枠をひっぱりださなくてはいけません。
現状では、外壁の中の木材も防水紙も丸見えの状態ですが、このままでは雨が吹き込んでぬれてしまうのでよくありません。
ドアを取り替えた後、この周辺の雨漏り対策もどのように仕上げるのが一番いいのか・・・悩みます。
このために、現地調査時には外壁からドアがどれだけ内側に入っているかなど、細かく採寸し、工事方法を検討します。
本来、この事例のベストなリフォームの順番はというと、ドアをリフォームした後に外壁をリフォームする流れです。
そうすれば新築する時と同じ手順になるので、外壁材でドアの枠まで覆うことができ、見た目も雨じまいもきれいに安全に仕上げることができます。
しかし、必ずしもその手順になるわけではないからこそ難しいのがリフォーム。そこをどう工夫して、いかにきれいに工事するかが腕の見せ所で職人のセンスです。
ドア自体はリクシル製品なので、誰が買っても取り付けても同じように感じるかと思いますが、その周辺の細かい仕上げ方は既製品やマニュアル通りではありません。
一つ一つがその現場状況に合わせたオーダーメイドで職人次第。技量や、どこまできれいに仕上げてくれるかは、相見積もりでは比較できない大切な事です。
だからこそ、ご依頼いただいたからにはベストな計画をしっかり思案して工事に取り掛かります。
まずは、扉を外して枠を撤去します。(ここが一番大変…)
ビスを撤去しても枠の耳が埋まっていて外れませんでした。一旦、耳と枠を切り離します。
地道に切り離して、きれに外した状態▽
この状態で、なんとなく室内側の上の枠が傾いているのがわかります。
上と下とで平行ではないところに対して、平行なドアを取付するので・・・新しい枠を取り付ける時点から微調整しながら取り付けていきます。
新しい枠も元の開口サイズに合わせて1㎜単位でピッタリに作成しています。
きれいに取付が完了。
扉の取り付けも完了して、とんとん拍子に工事が進んだように見えますが、扉を付けて外してを繰り返し微調整すること4、5回・・・
ここでも建物の歪み問題が難しく、建物なりに枠も多少はゆがませて取り付けしておかないと扉と枠の隙間が大きくなってしまいます。
しかし、ゆがませすぎると今後はスムーズに締まりません・・・
そう、リフォーム前までは、ゆがんだ枠に無理やり扉を押し込んで閉めていたので、むしろ隙間は目立たず埋まっていました。
リフォーム後はというと、今後はスムーズに締まるようになる分、隙間が目立ちます。
ここを可能な限り絶妙に矯正して、新しくしないといけません。(こだわり)
建物と枠と扉との調整が終わって取付が完了したら、今度はドア枠と外壁周辺のすき間をなくします。
左側はその隙間を隠した状態。右側と上もふさぐように取付していきます。
それでも残る隙間はコーキングでピッタリふさぎます。これで雨漏りの心配はありません。
ドア周辺と外壁の隙間は施工前と比べても、その差は歴然。美しく仕上がりました!
お客様にも「さすがプロですね!」と喜んでいただき、うれしいかぎりです!
次はサッシのリフォームも…と少しご相談いただきましたが、そちらは材料代の安いシングルサッシより、断熱性能を向上させるダブルサッシで、補助金申請してのリフォームがよりお得です。
ドアのリフォームだけでなく、同時にその周辺の外壁やコンクリートなどの工事も行うことができますので、ぜひ一度ご相談ください^^
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