ドアパッキン、ドアクローザー交換メンテナンス/東広島市

寒い時期、玄関や窓の隙間風・結露が気になりますよね・・・
木造住宅では特に、経年による建物の動きとともに、ドアの枠がゆがんで開けにくい閉まりにくいドアになっていることが多々あります。
もしくは、開け閉めに問題がなくても、ドアと枠の間に隙間ができてしまっている場合もあります。

玄関ドアリフォームの最善策

今回のご相談は、玄関ドアが寒く、開け閉めでは「バタン」と急に閉まるのを直したいという内容です。この原因は、建築から30年ほど使用したドアなので各部品の経年劣化やゆがみによる隙間風。加えて、玄関ドア自体も断熱性能など考えられていない時代のアルミ製の製品であることです。

この場合のベストな方法は、玄関ドアリフォームで主流のリシェントという製品で、今の枠の上に新しい枠を被せて、ドアも新しく入れ替える方法です。しかし、そうすると費用は40万～70万かかります。(価格はデザインや断熱仕様で様々)もし、ドアだけでなく、窓のリフォームと同じタイミングで検討している場合には補助金の加算があるのでおすすめです。

費用を抑えてメンテナンスする方法

「リフォームをするほどの予算はかけられないけど、メンテナンスをしたい」ということであれば、ドアパッキンやドアクローザーを交換するという方法もあります。
リフォームに比べるとお手頃な価格ではありますが、ゆがみによる隙間風やドアの性能など、根本的な問題は解決しないのでドアの寒さの改善はそれほど期待できません。

ドアの断熱性能による構造の違い

この画像は玄関ドアリフォームで使用される、リシェントの構造です。比べてみると一目瞭然。高性能なドアには断熱性能を高める断熱材やスペーサー、隙間風をシャットダウンするための気密材、工夫が様々あることがわかります。

現在でも状況によって（窓や壁の断熱性能の低い、古い木造戸建てをリフォームするとき）は、アルミ仕様の扉を付けることはあります。このアルミ仕様でも、隙間風や防犯性能は十分よくなります。
しかし、窓の断熱リフォームをしている戸建てや今の新築住宅では、断熱仕様(ｋ2かｋ4)のドアが一般的です。アルミ仕様では扉に断熱材が入っていないので、外気の温度が室内にダイレクトに伝わってしまい、その温度差で結露を引き起こします。一方、高断熱仕様では効果も高いですが材料代も高くなるので、ｋ2仕様がおすすめです。

メンテナンスを選んだ理由

今回は玄関ドアリフォームとパッキン・ドアクローザー交換メンテナンスの両方をお見積もりしてご検討いただいた結果、メンテナンスを行うことになりました。
メンテナンスで完全に直せるわけではありませんが、お住まいは中古住宅で、玄関ドアはきれいに塗装済みの状態で購入されていたので、リフォームして交換してしまうのも少しもったいないという理由からでした。
（本来、見た目だけをきれいにするというリフォーム方法は不親切だなと思います。塗装するにもお金がかかる作業なので、もう少し費用をかけられていたらドア丸ごと新しくできるのに…）

ドアクローザーの交換

ドアの閉まるスピードを調整しているドアクローザーには寿命がありますが、これは交換することで機能は元通り改善します！ドアクローザーから油漏れしていたり、ゆっくり閉まらなくなった時には交換時期となります。

ドアクローザーを調べたところ、現在も同じ製品の手配ができたので、交換します。（受注生産のため納期は2～3週間ほど）

パッキンの交換とすき間風

一度ドアを外し、交換した後の写真ですが、隙間が埋まっていないのがわかります。

この根本的な原因は、気づかないうちに建物の動きと一緒に枠が曲がっている事。写真左側の戸先方向に向かって、隙間が広くなっているのが外観から見ても分かります。これはパッキンが劣化したことによる問題ではないので、交換しても改善させることはできません。

これまでの経験上、劣化によりドアの形状（直角）が変わってしまうということはなく、必ず枠が曲がります。
対処方法として、扉を枠に合わせて曲げてしまうというのは不可能なので、吊元の蝶番の調整や、下の蝶番にスペーサーを挟んだりしてなるべく隙間を埋めるという事。

できる限りのメンテナンスを行いましたが、やはり完全に隙間をなくすことはできませんでした。補助的に隙間を埋めるテープなどがあると少し違います。
ﾃｰﾌﾟなし▽

ﾃｰﾌﾟあり▽

状況やご予算によって、できる方法をお伝えし、それぞれのメリットとデメリットと予算を比較した上で選んでいただけるように心がけています。